『タンパク質の生命科学---ポスト・ゲノム時代の主役』(池内俊彦,中央公論),
読了。高校のとき有機化学は好きだったし,よく勉強したと思うけど,タンパク質の3次元的な高次構造を示す模式図は初めてみた。ポリペプチドの分子的な配列は知っていたけど,それより高次の構造に,これほど視覚的に捉えやすい単位が存在しているなんて知らなかった。αヘリックスとβシートがフクザツに絡まった球状タンパク質の絵に感動。タンパク質ってこうなってたのか! 生物を構成する20種類のアミノ酸から始まり,タンパク質,酵素,RNA,DNA,コドン,遺伝子の転写,翻訳とどっかで聞いたことのあるキーワードを,割と手加減なく分子レベルで解説してくれる本。まじめに読むと眩暈がしそうなほどの固有名詞の海なのでざっくりと概念だけ拾いつつ。それにしても,まったく生命現象ってのは不思議なものだと思うけど,その不思議さを,人間は自ら解明しつつあるということもまた同じぐらい不思議。