2004/12/01(Wed)
一人暮らしも、おしまい
方南のアパートへ。最後の一泊、最後の片付け。途中1年のアメリカ生活をはさんで、合計5年ほど住んだ杉並区とも、さようなら。
パラコンラックをばらし、布団を丸めて粗大ごみ回収シールをはる。不燃ゴミに「引っ越しの都合で金曜日の回収日まで置かせてください。御迷惑をおかけします」と張り紙をして、いつもの回収場所に3袋ほど出す。
いやに音が響くがらーんとした部屋。ぐるっと見渡すと、ついこのあいだまで生活していたのが信じられないほど無機的で寒々とした、ただのハコになった部屋が、そこにはあった。不思議なもんだな、わからないものだな、と思う。1年前には想像もつかなかった形での転居。カミュの小説に出て来る醒めた男のように、「自分の人生」を第三者として傍観しているように感じられもする。行雲流水というのじゃないけど、自分の意志で主体的に動いているはずが、なにかもっと自然の流れのなかで身を任せているような感じがある。
いよいよ部屋を後にする瞬間、たぶん誰もがそうするように、やっぱり少し立ち止まってみる。走馬灯のように、いろんな想い出が脳裏を去来……、したりはしない。部屋はただの部屋だし、過去は過去。背中のリュックに背負ったノートパソコン、ジャグリングボール、少しの雑誌と文庫本、歯ブラシ1本、あんがいそんなところが、ぼくの持ち物のすべてなのかもしれないという奇妙な錯覚があるばかり。
大学生のとき以来、十数年に及んだ一人暮らしも、今日でおしまい。
2004/12/02(Thu)
早めの忘年会
元上司のH社Nさんと、取締役のEさんと、早めの忘年会。Eさんの引越先であり、Nさんの勤務先でもある白山あたりで、焼き鳥。通された2階の畳の部屋が、なんだか旅館の一室のようで、みょうに寛いだ気分で、いろいろとお話し。楽しい話、勉強になる話がいっぱい。
つい先日本屋で立ち読みした、斎藤美奈子『物は言いよう』(平凡社)をいただいた。「このところのいつものパターンからして、きっとこの本はいただけると思って立ち読みしただけで買わなかったんですよね」と明るく言いはなってしまうぼくは、やっぱり間抜けだ。「じゃあ、次回からは買ってもらうか(笑)」と、Nさん。
微力ながら、本の宣伝をば。『物は言いよう』のキーワードはFC(フェミ・コード)。性差別すれすれ、セクハラまがいの発言というのが世に溢れているけど、それを正面切って「それは性差別よ!」と言えないことがある。たとえば、仕事の場で、男性上司が女性部下にたいして「女にしておくにはもったいない」とか言う。いまどきまともな感性をもっていれば、なんか変だと思う。かといって、差別よ! とは叫べない。そういうときに言うのが「それってFC的に、どーよ?」というセリフ。
アメリカでは、PC(Political Correctness)と言う言葉がよく使われる。政治的、人種的、ジェンダー的と、差別がついてまわるイシューについて、思想的偏向がある人物、発言は、「それって、PC的にまずくない?」などと言われる。差別だとハッキリ宣告するのじゃなくて、いわばイエローカードを出すようなもの。
もしかして、アメリカでは、いまPCとFCは対になって使われるのかもしれないけど、最近アメリカのメディアに触れていないので、よくわからない。斎藤氏も本のなかで、そのことには触れていなかった。編集担当のNさんに聞くべきだった。まあ、いずれにしても、FC的にどーよ、というのは性差別発言に対するイエローカード、というわけ。
政治家、著名人による「FC的にどーよ」なパブリックな発言を集めて、批評し、傾向と対策をまとめたのが、この本。いろいろありますよね、強姦は元気があっていい発言だの産まない女発言だの、ほんとに。で、たぶんポイントは、そういう政治家や著名人の発言を、いわば世のFC的にやばいオヤジたちに「これはね、言っちゃいけないんですよ、おばかさんね」と教えてくれるところ。「オレはなにも間違ったことを言ってない!」と開きなおる政治家をみればわかるように、差別や思想的偏向って無意識のものだから、それをちゃんと堀起こして突き付ける作業をやってる。
女性論者にありがちなヒステリックな差別糾弾(ここ、FC的にどーよ?)じゃなくて、斎藤節が効いた、軽妙なノリの本。分析も鋭利な正論ばかりだから、読んでいて安心。日頃、「おまえ、その発言はFC的にどーなの?」と心のなかで思っている女性にも、「そんなこと言うから、オヤジって言われるんだよ!」と指摘されて、なにやら心配になってきてる男性諸氏にも、お勧めの1冊ですよ。
と、こんなところで紹介文を書いてもしょうがないのだけど。
2004/12/04(Sat)
なんでもない日本の風景
同居人のイトコのお招きで秩父へ。池袋から特急で約70分。遠い……。列車が池袋を出たなぁーと思って、ふっと周囲をみると、練馬を抜けるまでもなく、もう雑木林が広がるのどかな田舎の風景。ちょっと驚き。土地の使い方が都心とまるで違う。日頃、自分がいかに限られた地域で生活しているかがよくわかる。
人口が市全体で6万という秩父の町は、人の数も車の数も少なく、ほんとうにこぢんまりとしたところだった。秩父神社を参拝して、少し歩けば、だいたい秩父観光は終りというような。「いつも混むのよね、このあたりは」という町のメインストリートも、混んでなければ10分で走り抜けられそうな感じ。
案内してくれたマコトさんの話では、秩父は高山と同時に観光宣言をぶち上げたものの、時既に遅かったのか、あるいは何か施策が違ったのか、だいぶん違う道を歩むことになった。秩父では、昔ながらの日本家屋は次々と味気ないアパートや合板の家に作り変えられ、どこにでもあるような、古くさく、田舎くさいだけの町になりはてた。そんななかでも、かろうじて、5軒から10軒に1軒ぐらいの割合で、昔ながらの風情を漂わせた懐かしいような家屋が散見される。
 | いい雰囲気のカフェ。なかもジャズの流れる居心地のいい空間だそうだ。 |
ちょうど昨日まで日本三大祭りのひとつ、「秩父夜祭」があったらしく、町はまだ上気したように感じられる。町内の寄り合い所では年に1度の大イベントを名残惜しむように、昼間っから迎え酒をしているおじさんたちがいる。町内会の担当者に祭りのハッピを返しに行くついでに観光に同行していたマリちゃんが、車のなかから、小さな声で叫ぶ。「あっ、◯◯の◯◯さんだ!」。少し車が進むたびにそんな調子で、知合いにでくわすので、なんだか町中みんな知合いじゃないのかと錯覚してしまう。東京で知合いにあったのは、過去5年に3、4度あったかなという程度だと思う。
「オレが作るのはつまみの類だから」と謙遜するマコトさんの料理は、どれもおいしくて、ビールをやめたことが少し悲しく思えるような、そんな料理だった。昼過ぎに到着して9時過ぎには暇乞いをするというあわただしい訪問だったけど、都会とは違う、のんびりとした時間が流れる半日だった。9時に駅まで送ってもらうときには、すでに路傍にあかりはほとんどなく、まっくらな夜道が駅まで続いていた。夜って暗かったのだな、と改めて気づく。ナトリウム灯のオレンジ色の光とはいえ、深夜2時や3時でもあたりが煌々と照らされていて、道路脇でジャグリングの練習をしていられる東京が、やっぱり特殊なんだろう。
2004/12/07(Tue)
読みかけの本をなくすこと
またしても読みかけの本をなくしてしまった。どこに置いたかも、どうも心当りがない。てっきり会社にでも置き忘れたのだろうと思っていたのに、ない。連載をまとめた本で基本パターンが延々と続くだけだし、全体の7割ほど読み進んでいたので、まあいいかとも思うけど、読めないとなると先が気になるのが人情ってものだ。
久しぶりにピルエットの練習。ちょっと無理したら、ふらっと転倒してしまって丸テーブルに尻餅をついてしまった。バランスを崩す事はあっても、まさか転ぶとは思ってなかったので(実際には部屋のなかだと今まで3回ぐらい転んでるけど……)、ものすごく情けない気分。お尻でふんづけたうえに液晶にババーンと手をついてしまったノートPCが心配だったけど、さすがIBM、なんともなかったらしい。ThinkPadにしてよかった。いや、そういう問題じゃなくて、まじめな話、初心者がピルエットを練習するときは、やっぱり周囲2メートルに何もないようなところでやらないと危ないと思う。屋外なら、よろめいたところで、おっとっとっとで態勢を立て直せるけど、せまい部屋だとそうはいかない。
でも、5ボールカスケードで今日は31キャッチ達成。年内に50キャッチぐらいは何とかなるか、ならないか……。
2004/12/14(Tue)
あなたの検索にお答えします
レンタルサーバーはSAKURAインターネットを使っているのですが、Webを設置するとデフォルトでアクセスログ解析が付いてくる。どのぐらいアクセスがあるかとかは、さほど興味がないので、ほとんど解析結果は見ないけど、たまに見ると、どんな検索語で飛んできているのかがわかっておもしろい。
だいたいネットで検索しているときには、「トークマスター 価格」など、なにかの質問であることが多い。その質問でぼくのページに飛んできているのだから、どこかにぼくが答えらしきものを書いていることもあるわけだけど、そうじゃない場合も多い。だから、「あぁ、それはねぇ、なんで検索に引っかかったかはわかるけど、答えは書いてないんだなぁ」とか、心の中でひとりごちたりする。
その独り言を、ここに書いてみよう。
ジャグリング やり方 動画
やっぱり動画を求めてるヒトは多いらしい。そのうち、もう少し上達したら、入門的なページを作ってみたい。
デルタ 凹 多面体
これは多面体の本の感想に引っかかってるな。『かたちのパノラマ』、とってもおもしろい本なんでおすすめですよ。
ホルモン 放るもん 俗説
そうそう、これは焼き肉の本を読んだときに書いた。しかし、これは後々考え直してみたら、やっぱり「ホルモン=放るもん」の連想がなかったわけがないと思うのですよ。
宇宙服 おむつ
わからん……。立花隆の『宇宙からの帰還』によると、宇宙服はそれ自体がおむつのようなものらしいですよ。何時何分に何ミリリットル排泄したか、地上スタッフはぜんぶ把握している。
紙幣偽造の歴史
これも本の感想にたどり着いたのかな。紙幣偽造の歴史は、ひとことでまとめると「無駄な努力でした」ですよ。
大道芸 一輪車 5人乗り
こ、これはいったい……。一輪車に5人乗りって、あっそっか、サーカスでそういうのありますね。
男に求める条件
これを検索するのはかなり若い男だと思われるわけですが、自分の身長が一般的に言って足りているかとか、そんなことを気にしてるのか、あるいは「やっぱり男は経済力だよ」とか、そんなことをまじめに信じてるかなのでしょうか。むしろおもしろい条件を出してるヒトを発見したのなら、たれ込んでほしいです。
めんどうくさい
これ、「眠い」「退屈」「ひま」なんかと同様に、割合に多い検索語らしいですよね。そのとき思い浮かんだ言葉を、そのまんま検索ウィンドウに突っ込むヒトがいるということですが、まあ、この検索語を突っ込んだあなたは、突っ込んだだけ、めんどくさがり屋と呼ばれて逆上する権利ぐらいはあるわけですが、基本的にはめんどくさかったら生きるのやめれって話です。
アルコール 儀式
文脈が違うかもしれないけど、こういうことです。いや、『嗜好品の文化人類学』や柳田国男の受け売りです。精神になんらかの作用を及ぼす嗜好品は、すべて神と結びつく形で、人間の文化に根付きます。それは日常から切り離された感覚を与える、つまり「あちらの世界」との交信を果たすテクノロジーでありました。そうした土着の嗜好品のうち、工業製品化が可能だったもの、別言すれば、乾燥して船底に突っ込んで大陸間を運べたモノ、そういったモノは世界に広がる嗜好品となります。コーヒー、コーラ、たばこなど。やがて、精神作用を強烈にするために、人間は薬物の純化をはじめます。コカはコカインに、大麻はヘロインに、アルコールは蒸留酒にと、だいたい歯止めがきかなくなるまで純度を高めてしまいます。それで中毒になります。痛い目に遭うと、今度はこれを薄めます。ビールの流行や、たばこの低タール化、ほかはえーと何だ。ああ、塩分と脂肪分。これらは単体での摂取が人体に必須ではないという意味で、嗜好品と似たところがあるわけですが、こうした物質も人間は採りすぎてしまう。あまりに魅力的なので。ところが文明が進んで塩が豊富になると今度は使いすぎを反省して、減らせていく。そうやって人類は物質の過剰摂取と、その反動による反省の間を揺れ動いている。日本人はアルコールを、神事や祭事のときに、みんなでトリップするために飲んだ。それは儀式であったはず。それが明治になると、醸造技術の進歩で大量にお酒が造れるようになり、独酌の習慣が始まります。そして日本人は飲み過ぎるようになります。ぼくは、いまは少しアルコールの日常的な摂取を反省するべき時期じゃないかと思うんですがねぇ。
アルコール消費量 ロシア
東欧ではアルコール消費量が近年ひじょうに増えていて、自殺、殺人もそれとともに増えていますよね。男性の平均寿命が、女性にたいして極端に低いのが、東欧諸国や途上国の特徴で、それは酒の飲み過ぎによるものです。と、WHOのページに書いてあった。
カフェ 市場 分析 事業計画書 ゆらり
なにを期待されてるのか、さっぱり……。「ゆらり」は固有名詞? まあ、仕事や調査に行き詰まったらググりますよね、とりあえず。そういうことじゃなくて?
バークス・バラージ
ジャグリング キャリー シャッフル
意外に濃いジャグリングのトリックで、情報を探してる人がいるですね。すいません、ぼくはキャリーはまだできないっす。
トークマスター 安
トークマスターは本屋でしか売ってません。どこで買っても、あんまり価格差はないようです。
ドーバー海峡 横断泳
うぐぐ。ぼくはもうまったくあきらめたというか、最近泳いでません……。ドーバー海峡は40km弱ですよ。
ナイアガラ ジャグリング
ありゃ。誰でしょうね、知り合いかな?
バナナ 筋 トリップ
バカですねぇ。バナナの皮の裏のスジを天日干しにして、鼻から吸うとトリップするというのは、どうも俗説のようですよ。
メタ分類
これは血液型分類じゃなく、血液型占いに対する態度による人間分類という文脈で使った言葉だけど、果たしてなにをお探しでしたか?
メモ帳 扱える桁数
ウィンドウズのmemo.exeですよね。何桁まで扱えるんざましょ。知らん。
ユニクロ バナナ CM
おー、そんな話も書きました。小林克也のね。ん? なにを調べてるの?
ルービックキューブ 角 色を合わせる
コーナーファーストという手法ですね。それは実は効率悪いですよ。手順が簡単なんですけどね。
動画 オンデマンド GNU
わ、わからん……。GNUのオンデマンド動画? それともGPL動画ってことか?
単色の国旗
リビア!
和菓子の型
ぼくはたとえ話で使った単語で、たぶんお探しの答えはなかったですよね……。
大道芸 横浜 リンゴ かじる
なぜ横浜……。横浜で見たということか。リングをかじるジャグリングは、まあ、割と誰でもやってるので、すぐに見つかるでしょう。
意見を言うバカ
民度が低く、教養がない日本の大衆を揶揄った小谷野センセの言葉ですよね。たぶん。
有限群 可解群 特徴
あー、申し訳ない。群論の本を読んだときに書いたのは書いたけれども、ぼくの記述のなかでは、まったく答えが見つからなかったはず。
肉体改造 ささみ
ささみ? 筋肉がささみみたいになるってこと? うわー、教えてほしい。
通訳訓練 頭痛
リテンションの訓練だとかで、頭痛になるってことか、それとも通訳訓練をしようにも、あまりに通訳学校の生徒さんたちの語学レベルが低くて頭痛がしている先生なのか。
はぁ、疲れた。
2004/12/17(Fri)
帰りに一杯
夜12時半。仕事を終りにして同僚の席へふらりと遊びに。まだ仕事が残るという同僚。無理に食事に誘うと、おもむろにCD-Rのメディアを、2台のパソコンに1枚ずつ突っ込むKさん。「自宅からリモートで焼くとさ、メディアが壊れてると悲劇なんだよね」とか。確かにリモート作業ではメディア交換はできない。
久しぶりに麹町アジャンタへ。やっぱりいつものキーマとマトン。
チャイをすすりながら、会社のこと、ウェブの未来のこと、電子マネーのこと、Unixのこと、WindowsやIEのダラシなさなんかを話す。技術がわかってる人には、違う未来が見えている。とはいえ、どうして現在、コンピューティング環境が、こんなレベルでスタックしてしまっているのか。どうしてインターネットは10年もベース技術が変わってないのか。
夜3時。こういうのが、ぼくにとって同僚と帰りがけに一杯なんだな。
2004/12/18(Sat)
ナイアガラ参加
高井戸の杉並区役所分室へ。転出証明書は、5分で取れた。けど、それを持って港区役所に行かないといけないのが、どうも納得いかない。住所変更ぐらいウェブでしたいよ。そういう時代になるまでに、あとどのくらいかかるのだろうか。
新宿中央公園でナイアガラチームの練習に参加。初対面のくろせさんという人が、いきなり和傘を取り出した。で、染乃助ばりの、、、えーと、あれは何と呼ぶんだっけ、傘の上でいろいろ物体を回転させて走らせる芸。あれの練習をはじめた。ジャグリングって、ほんとにいろいろあるなぁ。
 | はじめての染乃助芸(?)にチャレンジするミトっち。ミトっちはクラブが上手。 |
ジョナさんに「ピアニスト」を教えてもらう。ある意味フェイクだったのか、と動きは納得。ちょっと練習してみよう。
ビハインド・ザ・ネックのコツとして「投げあげる瞬間の軌道を見る」というのを教わった。そうだったのか、投げるほうを見ればよかったのか。と、わかったからといって、すぐにポイポイできるほどジャグリングは甘くないけど、すごくいいことを聞いたように思う。やっぱり上手な人にアドバイスをじかに聞いたほうが、上達は早いのだろうなぁ。
久しぶりに天井に制限されない青空のもとで投げたので、6ボールと7ボールも試してみた。6ボールシンクロファウンテンで、カンチガイでなければ5キャッチできたような気がする。3in1handが右15キャッチ、左10キャッチぐらいだから、そういえばそのくらいできてもおかしくないような気もする。3in1handを練習しようという気になってきた。
7ボールは、フラッシュぐらい何とかなるかと思ったけど、ボールがバラバラで、ぜんぜんダメ。まあ、まだまだ無理だ。
3b1upピルエットがなんとなく上達したような気もする。
2004/12/21(Tue)
ついに投げ銭!
「ついやってしまうこと」を、やらないように自分自身を見張っている必要がある。くだらないことに首を突っ込んでいられるほど暇じゃないのだ。くだらないこと、どうでもいいこと、イライラすること、そんなことどもからは目をそむけよ。嗚呼神よ悪魔よホトケさまよ、どうぞクーダラナイものごとに対して我が目を曇らせたまえ。本当に見なければいけないもの、見たいもの、それだけが常に見えているように、我が目を澄ませたまへなりよ。頼むなりよー、もうほんとー。
くだらないことに時間をつかってる自分がイヤになってしまう。ジャグリングは全然くだらなくない、念のため。
会社の帰りがけ、寒風吹きすさぶ国道1号線沿いでジャグリングの練習を少し。風が強くて若干ボールが流される。そんな経験ははじめてだ。手が冷たいので止めたばかりのバイクのエンジンで手の平を温めてみたり。
忘年会シーズンの終電が終った時間だからか、いい具合の酔っぱらいが何組も通りかかった。ふつう、ほとんどの人はジャグリングになんて目もくれないけど、人間酔っ払うと人なつっこくなるもので、珍しく何度か話し掛けられた。
仲良しビジネスウーマンという感じの2人。「ちょっと見せていただいていいですか」と言いながら、しばらくぼくの練習を見て、そのあと「重たいんですか?」とか言いながらボールまで触っていった。深夜2時のこと。酔ってなければやっぱり話しかけなかっただろうなぁ。4ボールのシャワーを投げたら「きれー」と感心してくれた。
「こんなところで何やってんすか? 誰も人、とおらないっしょ?」と話し掛けてきたのは、ちょっとヤンキーが入った若い男の子グループ。人に見せるつもりでもなく練習しているだけのアマチュアジャグラーなんて想像できないらしい。「なにこれ、ちょっとやってみせてよ」というので、ふつうに練習を続けたら、「おーっ、すげぇ。あぁ、チップあげたいけど、いま小銭持ってないからなぁ」と妙に反応がいい。さすが酔っ払い。相棒のほうが「じゃあ、オレが出すよ」といって、500円玉を1個くれた。
苦節11ヵ月、ついにジャグリングで投げ銭ゲット。……うーむ。くれるというものを無碍に断るのも不粋なので、500円玉はポケットにしまい、サービスのつもりで、いちおうあれこれと分かりやすそうなトリックを一生懸命やってみせた。焦点が定まらない酔っ払いには、何をやってもあんまり分かってもらえていないようだった。「それでさ、なんでボールわざと落すわけ?」と突っ込まれた。わざとじゃねぇぞ、酔っ払いやろう! とは言えないのだけど。
ナトリウム灯の淡い光では、やっぱりボールがよく見えていないらしい。光のある部分と影の部分が極端。最近ちょっとうまくなった3bハーフターンを練習していたら、見上げた瞬間にボールが消えるというのが何度も起こった。
3b2upピルエットが2度成功。ハーフターンもそうだけど、ポイントはしっかりと狙いを付けて、ゆっくり投げあげることだった。ジャグリングってつくづく「スロー」が大切だ。正しく投げられれば、それで9割ぐらいはオッケー。自分の身体の後ろに向かって投げあげる時、いままではどうも「なんとなく」で投げていたような気がする。そうじゃなくて、通過点、落下点を意識して、正しい軌道を思い描きながら丁寧に投げることが大切。フォロースルーをしっかり取るようにしたら、急に軌道が安定した。
そういえば、ひと月ほど前に撮ったビデオをWMVに変換したのだった。4ボールハーフシャワーの練習をはじめた
11月ごろの練習風景(WMV形式、4.7MB)。最近は、こんだけ暗くて車のがんがん通るところで練習してます。それにしても、やっぱり1ヵ月でも自分の成長がわかるなぁ。練習風景は残しておくもんだ。
2004/12/23(Thu)
横浜大道芸クラブ
同居人と一緒に、横浜の兄貴夫婦のところへ。2歳半の甥っこが、ずいぶんたくさんしゃべるようになっていて驚き。照れやら企み顔やら、表情も豊かになってきている。何より、ついにジャグリングボールに興味を示してくれたらしい。興味を持つなら仕込みまっせ、ふっふっふ。
そごうでサンタクロースらしきことをしてから、同居人とは別行動。ぼくはひとりで横浜大道芸クラブの練習に参加。ふだんから30人から40人ぐらい、下は幼稚園児から上はシルバー世代まで、幅広い会員が集う、すごい大所帯のジャグリングサークル。mixiで知り合ったスーさんやたつきさんに紹介されて、いろんなタイプのジャグラーの練習を見たり、話を聞いたりすることができた。
ぼくが知る大学のジャグリグサークル、マラバリスタに比べて、ぐっと大道芸っぽい雰囲気が強い。ボールやクラブのトスジャグリング以外にも、デビルスティックやディアボロがものすごく盛ん。ケン玉もかなり本格的にやっていて、段位認定資格をもった人が指導と、実際の段位認定をしているらしい。
バウンスジャグリング人口が多いことにびっくり。レベルもめちゃくちゃ高い。バウンスも楽しそうだ。シリコンボールもゲットしたことだし、練習してみたい。
ナランハで見かけたことがある子どもたちいて、やっぱり上手に投げているなぁと思って話を聞いてみたら、彼らは日本のジャグリング大会で優勝したこともある、有名な桔梗兄弟という子たちだったらしい。どうりでうまいはずだ。
初リング挑戦。そもそも、どうやって2枚を握って1枚だけ投げるのかわからない。指にひっかける順番で調整するらしい。言われてみれば、なるほどー。リングは簡単に投げれそうだという感触をもっていたのに、記念すべき第1投目は、いきなり大失敗。リングが元気良く前に飛んでいってしまった。何が起こったのか一瞬わからなかったけど、「前に飛ぶんですよ、最初は」と指摘されて、我に返ったり。驚くほど前に飛んでしまう。不思議な感覚。3度、4度と調整するうちに3カスケードはできるようになって、なかなか気持ちいい。リングはクラブよりずっと簡単で楽しいかも。練習は痛いらしいけど。
あつし君というバウンスの上手な若い子に、いろいろとパームロールを実演してもらった。すごい! 指の動きがきもいほど滑らか。練習方法も教えてもらって、いよいよやってみたくなってきた。
いろんな人に5ボールカスケードのアドバイスももらった。55550を左手から投げる練習をやるといいという指摘に、なるほどなと思った。苦手なスローというのは、実はけっこう決まっているので、そこを重点的に矯正すると上達が速いということ。5ハーフシャワーの練習もやってみるといいよと言われて、試してみたら、思いのほかできそうな感触。まあ、4ハーフシャワーを安定させることと、逆手の4ハーフシャワーの練習をはじめるのが先決だろうと思うけど。
結局、人の練習を見てばかりで自分はほとんど何もせずだったけど、楽しい時間。いっぱい刺激を受けられた。
同居人を迎えに横浜スタジアム方面へ。クリスマスパーティーに途中参加。すごく飲んべえな感じの人々のハイテンションのなか、ぼくはやっぱりお茶。そろそろ禁酒して2年だなぁ。自分たちよりずーっと(?)年下のジャニーズアイドルたちの写真をみて、品評会をするジョシたちが、なんだか妙に楽しそう。
2004/12/24(Fri)
転入
転入届を出しに港区役所の高輪分室へ。妙にこぎれいなビルに入っていることに、ちょっと驚き。受付担当者に戸籍や住民票のイロハについて教えてもらう。普段どうでもいいと思っているというか、面倒なのであまり深くも考えないようにしていることだけど。
遺産相続の話になったとき、銀行で相続手続きをするさい、名乗り出た親族以外に相続権利者がいないことを示すために、広範囲の戸籍謄本が必要になったりするため、本籍地(戸籍)をどこに置いておくかというのは、案外だいじなことだったりするらしい。戸籍は、現住所や出生地と関係なく、どこにでも作れるので、網走一丁目でも千代田区一丁目の皇居の住所でも構わないのだと聞いたことがあるけど、実際には親類縁者が集まっている土地に戸籍をおいておくのがいちばん無難なんだとか。関係者がバラバラに戸籍を各地に持って行っていると、それを集めるために結構な事務手続きが必要になるらしい。
親類関係のすべては、血縁にしろ養子にしろ、親子関係さえ正しく記録しておけば、そこから機械計算で血縁関係は全部引っ張れるというシンプルな話なのだから、ちゃんとデータベース化して親子関係のリンクを張っておけば、「戸籍」という2世代までしかトラックできない中途半端で断片的な単位に管理する必要もないわけだし、それをかき集めてジグソーパズルのようにリンクをたどる必要もなくなるんじゃないのかしら。
実際にはすでに何十年(戸籍関連の最後の民法改正っていつ?)も各地で少しずつ異なるシステムで運用している戸籍というものを電子化するなんて、とっても大変なことだろうし、またぞろプライバシー保護の観点から、反対者がデモったりして大騒ぎになるのだろう。監視社会ねぇ……。でも、どうも日本でこの手の情報管理の話となると、リバイアサンやビッグブラザーといった社会システムの脅威というより、じとじとじめじめした知られたくない私のヒミツを隠しておきたいみたいな、そういう話であることが多いような気がする。誰が誰と誰の間に生まれたのか、あるいは生まれていないのかという、血縁の真実を第三者はもちろん近親者にも知られたくない情報として秘めておきたいというヒトは、たぶんいっぱいいる。
生まれたときに指紋なり虹彩なり、個人認証できる生体情報を取って、あとはがんがん個人情報をリンクしちゃえばいいのにと思うのだけど、そういう過度な情報管理社会に対して危機感を抱かないぼくは、やっぱりちょっとエクストリームではあるんだろう。でも、はんこなんて捨てて指紋ひとつで転出、転入届けぐらい済ませたいし、銀行口座も作りたい。なんでハンコが個人をアイデンティファイするのか、そのほうがよっぽど不自然だと思うし、いろんな個人情報がリンクしたときの便益の巨大さを考えるなら、むしろ話はいかにリスクを抑えた技術的、組織的システムを作るべきかという議論をするべきじゃ時期ないんだろうかと思う。とか、……受け付け担当者と雑談してたら「若いかたは、そのへんは、さばさばしてるというか、ドライでいいですね」と指摘された。
国で管理する戸籍の原本は、マイクロフィルムに保存されていて、その管理は法務省管轄だという。すべての戸籍は二重化されて保存されてるっていうので、実際にそのマイクロフィルムは、合計何トンぐらいになっていて、東京のどこに保存されてるのかって聞いてみたら、受付担当者は「さぁ」と知らなかった模様。まさにカフカの城ですよ。やっぱり電子化はやばいのかなぁ。まだしも紙とフィルムベースでゴニョゴニョやってれば、致命的な大規模トラブルは起こらないんだろうし。
戸籍関係から調べ物をすると、いろいろと勉強になりそうな気がするのだけど、「戸籍」をアマゾンで検索すると、なんだか見るだにウンザリするようなタイトルの本ばっかりが並ぶ。「あなたの個人情報が盗まれる」「小泉改革と監視社会」「市民のための〜」「男の戸籍をください」。うぐぐぐ、なんか踏み込んではいけない領域のような予感。
2004/12/25(Sat)
久しぶりのCNN
スカパー!を見るべく、ベランダにアンテナを設置したものの、建物の間を縫うように届く電波はたよりなく、必要な受信レベルの半分に過ぎなかった。少しでも位置を改善すべく、ベランダから若干外側に首を出すエクステンションを探し求めたり、いっそ天気のいい日に録画しまくって、録画番組だけを見るというスタイルにしようかなどと画策したり。
そもそもマンションに来ているケーブルテレビが、アナログのみで、アナログだと見たいチャンネルが入っていないのが問題だった。ところが、それが急にデジタル化されて、一気にスカパー!である必要がなくなった。
デジタル化されるというチラシが入った瞬間に申し込み、あっというまに工事、契約。いままで衛星放送受信のためにした苦労は何だったんだというほど呆気なく、CNNもFOXもDiscovery Channelも見れるようになった。
4ヵ月ぐらい英語を聞かない生活をしていたので、なんとなく聞き取りに不安が……。やっぱり少しずつでも毎日聞いてると全然違うしなぁ。
IJAから届いたジャグリングのDVDを見まくる。1984年から2001年までの世界大会のハイライトを集めた古い映像を見ると、この20年ほどで、いかにジャグリングの技術が高度で豊富になってきたかがよくわかる。いまそれをやっても、ジャグラーの顔がピクリとも変わらないような平凡な技で、会場が湧きに湧いたりする。世界大会なんて、いまや常人に手が届く範囲をはるかに超えてしまっているけど、昔の映像を見ていると、一部の天才をのぞいて、わりとふつうの人がアイデアと努力で勝負している感じがある。
2004年にニューヨークのバッファローで行なわれた大会のDVDは、ハイライト、チャンピオンシップ、ユース、ナンバーズと、全部買ってしまった。最初に見たハイライトはちょっと物足りない感じだった。ネット上で見掛ける多くのビデオクリップで、すごいものをたくさん見ているので、思ったよりも、ぼくには新鮮みが感じられない。たぶん理由はふたつある。ひとつは、ネット上で一番見ているのは、つねにゴールドメダリストの最先端のビデオだから。もうひとつは、人前で実演するジャグリングだと、10回に1回しかできない技はできないけど、ビデオだと、100回に1回成功しただけのような、はるかに高度なことでも、一発で成功したかのように見えてしまうから。たぶん。
とはいえ、IJAというか、ジャグリング大会というのが、どういう雰囲気で行なわれるものなのか、その全体的な雰囲気がよくわかってよかった。自分もいつか参加してみたくなった。和気あいあいとやってて楽しそう。
2004年大会に参加している日本人のうち、Aoki Komei君という、まだ16歳(?)ぐらいの若い子の3ボールの演技に感動。まだ3ボールジャグリングに、こんなにもフロンティアがあったのかというほど、独創的。そのうえ、すさまじく手の動きが速い。その一部は、ジャグラーでさえ何をやっているのかわからないというほど、速い。ハイ・ローシャワーが、ふつうのジャグラーがやる小さいシャワーのサイズだったりして、つまりほとんど倍速で手が動いてるってことじゃないか。シャッフルも、なんか変則的なリズムでやっているなと思ってよくよく見ると、2度に1度は手元で2回転する動きが入っている。なんだそりゃ! すごすぎる! マニアックではあるけど、ちゃんと視覚的な効果を考えて作られた技が多いからか、ボールの動き自体はコミカルで見ていて楽しい。
ドロップが多かったからか、メダルこそ逃したものの、目の肥えた会場のジャグラーたちを大いに湧かせ、最後にはスタディングオベーションまで起こったと伝え聞く。好きなジャグラーを尋ねる人気投票では2位になったとも。
2004/12/27(Mon)
忘年会
少しだけ会社で仕事をして、夜は四谷三丁目の「しゃぶ禅」でヨーカ会の忘年会。しゃぶしゃぶ食いまくり。いつもmixiでまったりやりとりしている人々なので、実は数か月ぶりにあうなどというお久しぶり感は全然ない。二次会で神楽坂の、おいしんぼへ。食いすぎるほど肉を食ったはずなのに、またまたあれこれつつく。オーエさんのトークが、いつにも増して激しい。ユーキさんがいつものように最後はいい感じの酔っ払い。ウッチーがあれこれと仕事やプライベートの苦労話を語る。
ジャグリング、5ボールカスケードで33キャッチ→51キャッチと自己記録を大幅に更新。はじめて5ボールをフラッシュした日から半年、まじめに5ボールの練習をはじめてから5ヵ月。5ボールは本当に難しい。
5キャッチ×10回、6キャッチ×8回、7キャッチ×6回……、10キャッチ×2回という「ピラミッド・ドリル」を少し丁寧にやってみたからなのか、それとも左手のキャッチ数だけを数えるように、カウント方法を変更したからなのか、原因はよくわからない。
30キャッチ超えが出る頻度も上がって来ている。でも悲しいかな、上達の実感はあまりない。確かに少しずつ少しずつ前進している感触はあるものの、できなかったことができるようになる、という感じはない。きっと、こういう風にして少しずつ少しずつ伸びていくのが5ボールなんだろう。ともあれ、ピラミッド・ドリルは続けてみることにしよう。
2004/12/28(Tue)
神降臨
ジャグリングの神が降臨したもうた! 5ボールの平均キャッチ数がいきなり倍増。20キャッチぐらいは楽に続いて、30〜35キャッチもサクサク出る。投げる感覚も昨日までと明らかに違う!! 嬉しくて嬉しくて、思わずニヤニヤしながらボールを投げてしまった。昨日5ボールカスケードで急激に記録が伸びたのは、単なる偶然だろうと思ってあんまりうれしくもなかったけど、どうやら伸びはホンモノだったらしい。言葉では表現しようがないけど、確かに新しい感覚を獲得したのが自覚できる。
これほどの急激な伸びには、何か原因があると考えたほうがよさそう。ピラミッド・ドリルが、きわめて効果が高いような気がする。ピラミッド・ドリル中に、左手3ボールスタートを混ぜてやっていることも効果があるのかもしれない。
ほとんど伸びが感じられなかったこの2ヵ月。投げては落し、落しては拾うばかりで打ちひしがれる夜々が続いたけど、ようやく少し報われた。